2007年7月30日

ライン河を巡る攻防

Filed under: 初プレイボードゲーム雑感 vol.1 — ubume @ 12:23 am

 ラインレイダー(ライン公国?)を初プレイ♪

 

 個人的には今年初プレイしたゲームの中で間違いなく一番面白かったゲームでした♪

 

 ゲーム内容は、曲がりくねったライン河両岸の土地に騎士を配置して自分の領土とし、最も効率的にライン河を支配した人が勝つ、といういわゆる陣取りゲームです。陣取りゲームらしく領土が隣接した時の戦闘のルールが当然あるわけですが、戦闘を非常に簡単に抑止することができるルールもあったため、初めて説明書を読んだ時には、このルールで本当に戦いが起こるの??という感想を抱きました。

 

 ところがところが。静かな序盤戦を過ぎて中盤戦に入った辺りでその後の展開をじっくり考えてみると、「なるほど、これは戦闘起こるわ~」と納得♪そして、終盤戦に入る頃には、戦闘が起こることで全員の読み・・・特にゲーム終了までに思い描いていた勝利への道筋が戦闘一つでドラマチックなほど変化するんだなぁ、ということに気づき、そこからはドキドキの連続で大変楽しめました♪結局、初プレイ時はその「戦闘一つ」の重さの前に悔しい負けを喫したんですけどね^^

 

 このゲームは、ゲーマーな人達、特にゲームを定量的に捉えて勝利までの道筋を数値化して考えることのできるメンバーにウケがいいと思います。ただひたすらゲーム的な駆け引きにのみ没頭することで得られる充実した60分は、自信をもって推薦させて頂きます。シンプルな文言で綴られている陣取りのルールが、密かにゲーム終了条件への影響力や手札運用の方法論などに影響力を与えていることに気づき、ニヤリとする楽しみをぜひ味わって下さい♪

 

 と、べた褒めしてきましたが、ちょっと苦言を呈するならば、このゲームの底辺に流れるシステム自体はオリジナルではないというところでしょうか。勝利条件やリソースの変換条件などが異なるため、勝つために配慮しなければならない点や楽しむために最低限抑えなければならない点などプレイ感は全く異なるのですが、ゲームの面白さを産み出す根幹となる部分は「アクワイア」を踏襲したものとなっています。

 

 ただ、これだけ数多く作品が生み出されたボードゲーム界において完全にオリジナルなゲームシステム、というものは現在ではほぼ存在しないこと、そして最近のボードゲームの面白さは過去に作り上げられたシステムに改良・改善を施すことで進化してきていること、そして何よりも、往年の名作である「アクワイア」のシステムを踏襲して、より面白く進化させたゲームには僕自身は巡り合った記憶が無いことを考えると、こうしたゲームの出現に対しては苦言よりも歓迎の言葉を持って迎えるべきでしょう。

 

 そういったわけで。僕は自信をもってこのゲームをこう言ってお勧めすることにしましょう。

 

        「ラインレイダー(ライン公国)は無駄ドローの少ないアクワイアです」

 

と。このお薦め文にピンと来る人は、間違いなく僕と同じくらいこのゲームに嵌ること請け合いです^^

 

PS.む。これってライナークニッツィアさんの作品だったのですね~ クニツィアさんと言えば、今までもシステムのスマートさにいつも感心させられてきましたが、そのスマートさが産み出す方向性は、従来は「ジレンマ」に偏っていたイメージがあります。「ジレンマ」の面白さとは、「誰もがやりたいことをできない」苦しさを楽しむというちょっとマゾヒズムなところですよね。でも、いつの間にかこのゲームのような「誰もがやりたいことをする楽しみ」を実行してくるが故の苦しさを味わうゲームをデザインするようになっていたのですねぇ。僕はそこまでクニツィアさんのゲームに詳しい訳ではないですが、これはクニツィアさんの新境地のゲームなのでは?なーんて個人的には思います。今後はジレンマだけでなく、こちらの方向性も期待できますね♪楽しみだなぁ。

2007年7月23日

リソース管理フルコースはいかが?

Filed under: 初プレイボードゲーム雑感 vol.1 — ubume @ 11:29 pm

 グリーンアイランドを初プレイ。

 きわめて意欲的に、そして直球勝負でリソース管理の面白さに取り組んだゲームでした♪

 リソース運用の選択肢あり、他人との読みあいあり、バランスを考えた交渉あり、勝利への戦略立案の楽しさあり、と盛りだくさんの内容が詰め込まれながら、独自のバランスにしっかりと着地しているところが実に見事!じっくり腰を落ち着けて頭を悩ませて遊ぶいわゆるリソース管理のゲームなのですが、カードによるリソースの産出システム・多数決によるリソースの取得方法・明確化された交渉・複数人で建築する協同建築物など作者のリソース管理ゲームへの職人的なコダワリが随所に感じられます。

 とにかくリソース管理ゲームに対する色んなアイディアが一度に詰め込まれた感のあるこのゲーム。参加者全員が初プレイだったので、まだまだゲームバランスなどについては分かりませんが、遊んでいる最中から他の戦略が色々と試したくなり、遊び終えた後も「これ、意外と強いんじゃない?」「××君がやってた引きこもりプレイもあり、っぽいよね。」「勝利条件カード次第では山上に早めに家を建てて・・・」「複数の吟遊詩人が一度に集まる場合があるから・・・」などなどたらふく味わったゲームシステムを肴にとても会話が弾みました♪

 一方で、「初期配置でリソースが結構決まってしまうから、勝利条件次第では苦しくない?」などちょっと気になるところもあったのですが、ルールブックをよく読むとしっかり「初期配置ルール」も用意されておりました^^。流石ですね♪それどころか、初プレイ時には読み落としていたのですが、実はゲーム終了条件&勝利条件にも一工夫あることも判明しており、次回プレイ時にこれらの要素を味わうのが今から楽しみです。

 まさにリソース管理のフルコースともいうべきグリーンアイランド。コースの試食は4人限定となっておりますが、リソース管理の濃い味が好きな方にはぜひ一度試食して頂きたいところです。こんなコダワリの一品を作り上げるVlaada Chvatilさんのゲームは、他にもぜひ味わってみたいなぁ。他にどんなゲームを作っているんだろう?

2007年7月13日

10ユーロで新鮮な魚を仕入れろ!

Filed under: 初プレイボードゲーム雑感 vol.1 — ubume @ 2:06 am

魚河岸物語(3~5人)をプレイ。

 うん、タイトルに魚河岸と名前がついている通り、威勢の良く遊ぶと楽しいゲームですね♪魚河岸市場で毎朝行なわれているように、魚を競り落としていくゲームなのですが、競りの価格は10ユーロで固定です。そこで、競りは魚をドンドン追加していくことで行なわれます。

「さーさー、活きのいいロブスター3匹だよ!こいつをたったの10ユーロでどうだ!

 よし、じゃあ今日は特別にこの精のつくウナギもつけてたったの10ユーロ、さぁどうだ!

 さぁ、早く声掛けたもん勝ちだよ、声ないか、声ないか!

 こっちも商売だからね、そーはサービスできないよ。ほら、声ないか、声ないか!

 しょうがねぇ、今日は出血大サービスだ!この明石のタコも2匹つけて持ってけ泥棒・・・

 お、奥さん今のイイ声してるねぇ・・・・・」

ってな具合で競りが進むわけです。ってこれじゃあ魚河岸市場というよりバナナの叩き売りですが・・・^^ともかく、競りをする人の口上と参加者のノリ次第で盛り上がりが大分変わることは間違いありません。競りが盛り上がるとゲームもテンポよく進み、まさに魚河岸のようなリズム感ある喧騒を楽しめることでしょう。

 と、雰囲気ばかりを強調しましたが、ゲームの構造はオーソドックスながらもしっかりしていて、勝つためにはノリだけでは厳しく、卸職人としてのシビアな眼力も要求されるゲームになっています。ボードゲーム的な駆け引きを盛り上げるためのシステムも「お魚くわえて逃げる猫」や「何とか缶詰にして出荷」などユーモアの利いたものになっているなど、全体的にしっかりと丁寧に作られたゲームだと思います。ゲームの盛り上がりの方向性は完全に参加者依存ですが、テンポ良く競りの雰囲気を楽しんでも良し、じっくり考えて競り落とすタイミングを虎視眈々と狙うも良しと、どんな雰囲気で遊んでも味があり、30分ほどの短時間で遊べるゲームなので色んなメンバーで遊んでみたいところです♪

 ところで、魚の競りと聞くと魚河岸市場を想像してテンポある競りをしたくなるのは日本人ならでは、なのかもしれませんね。欧米の人たちはこのゲームをどんな雰囲気で遊んでいるのか、ちょっと見てみたい気がします。

2007年7月4日

考古学者のロマンを味わうゲーム

Filed under: 初プレイボードゲーム雑感 vol.1 — ubume @ 2:04 am

 メビウス便で届いた「テーベの東」というゲームを初プレイ♪

 「テーベの東」は世界各地を巡ってオーパーツなど古代文明の遺跡の噂を文献調査や地元の聞き込みで集めては、発掘して展示するというロマン溢れる考古学のゲームです。実際に発掘する瞬間だけでなく、遺跡発掘に至るまでの準備がとても上手く表現されていて、考古学者として生活している気分がとても楽しめたので、また遊びたいですね~

 発掘準備は入念に行なえるけれども、どれだけ準備に時間を割いても遺跡から財宝をゲットできるかどうかは結局のところ運否天賦というところが、遺跡発掘の一山当てる感にピタリとマッチしていてとてもいい感じです。遺跡発掘のワクワク感と盛り上がりはぜひ皆さんにも体験して頂きたいところ♪

 ゲームの構造的に運の要素の触れ幅がかなり大きいため、ゲーム序盤でドカンと一山当てられると中々追いつけない・・・というところが気になる人もいるかもしれませんが、個人的にはこのゲームは考古学者生活の雰囲気を楽しむゲームなので、遺跡に冒険やロマンを感じる感性さえあれば、十二分に楽しめるのではないかと。

 あ、でも学界発表などで地道に実績を重ねる現実派の考古学者が、気づけば一番名声を獲得していた・・・なーんてこともありますから、ロマン派の考古学者の皆さん、ぜひ頑張って一山当ててくださいね^^

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