2006年11月4日

Kampf um Rom ~Die Sielder von Catan~(ローマ帝国の危機)

Filed under: 今日のアナログゲーム — ubume @ 6:26 pm

 3~4人用ボードゲームKampf um Rom ~Die Sielder von Catan~(邦題:ローマ帝国の危機,ゲームデザイン:Klaus Teuber)を3人でプレイ。

 副題にCatanとある通り、カタンシリーズを作成し続けるKlaus Teuber(トイバー)のカタンシリーズ最新作。カタンシリーズではあるものの、拡張セットではないためこのゲーム単体で遊べます。ボードの雰囲気はカタンそっくりで、掲載した裏箱の写真にもあるとおり舞台となるローマ帝国の地図は、六角形のへクスで構成されています。このボードを見た時僕は思わず、PSのデジタルゲーム「じぱんぐ島」を思い出してしまいました。

 「じぱんぐ島」は間違いなくカタンの開拓者たちからアイディアを真似て(インスパイアされて?)作られたゲームで、六角形のへクスで構成された日本の地図を舞台としたボードゲームでした。ゲーム内容はカタンと同様サイコロを振り得られた資源を使って自らを増強していくというもので、世界観が戦国時代の日本ということもあり、歩兵などの兵力を作ることによって他人の城(カタンでいうところのセトルメントやシティ)を攻撃して奪うことができるなど、盤面上でコマが移動するなどカタンに戦争の要素を加えたようなゲームでした。こう書くとカタンのアレンジゲームとしては評価して良さそうにも見えますが、実のところゲーム内容は良くも悪くも日本産らしく、数字タイルの位置が全てランダムに配置しなおされるなど大味なイベントが大量に用意されているなどとても戦略的とは言い難く、カタンの開拓者を知っている人に「パクリゲーム」の一種として紹介するのに使用する程度のゲームに過ぎませんでした。ネタゲームとしては個人的には好きで結構遊んだりもしたのですが^^ もちろん、カタンシリーズの一つには加えられていませんし、というかそもそもKlaus Teuberさんの許可を得て発売されたのかどうかすら、定かではありません…

Kampf um Rom-ローマ帝国の危機―のボックスの裏面.JPG 閑話休題。話が大分逸れてしまいましたが、では本家本元のKlaus Teuberがコマを動かして地図上を移動していくゲームを作ったらどうなるのだろう?という問いに答えたかのようなゲームが、この「ローマ帝国の危機」です。騎兵や歩兵で舞台となるローマの都市を略奪し占領していこう、というこのゲームはカタンでいうところのセトルメントが騎兵や歩兵に当たり、彼らを欲しい資源や都市がある場所に移動させつつゲームを行います。都市を略奪すると兵力が減る一方で資源を得ることができる上、一定数の都市を略奪すると都市を占領できるようになるため、略奪は活発に行われます。略奪が一通り行われた後都市が占領できるようになると、ローマ帝国内に自分の国を建国することができるようになります。建国に成功すると今までと異なり自由に移動して略奪することはできなくなる一方で、占領した国からの産物を得ることができるようになると共に「勝利ポイント」を得ることができるようになります。自分の国を拡大して更に他のローマ都市を占領することで、勝利ポイントを貯め、いち早く10ポイント貯めた人が勝ち、というところは「カタンの開拓者たち」と同じです。

 まだ一度しか遊んでいませんが、ゲームの展開的に大きなポイントとなるのは、いつまで略奪を続けるか―すなわち、いつ建国を始めるか、というところだと思います。略奪を続ける方が占領するよりも楽なのですが、勝利ポイントは得られないし生産力も増えないため、建国するタイミングを計ることが重要になるでしょう。発展カードによる特殊な勝利ポイントの取得方法があったり、いくつかの条件を満たすことにより特別な勝利ポイントの獲得方法があるところなどはカタンの開拓者たちと共通ですが、発展カードの取得が大分楽であり枚数も多く用意されているため、発展カードはより積極的に引かれることになると思います。

PSゲーム、じぱんぐ島のジャケット画像.JPG 他にもカタンの開拓者たちとの比較で言えば、サイコロの出目により資源が算出されるのは共通しているものの、サイコロの振り方そのものにルールの制約が導入されているため、出目による資源の偏りがかなり平坦化された上得られる資源の種類も少なくなり、かつ資源を得るためのセトルメントに該当する騎士や歩兵は移動可能なため、交渉の必要性がかなり減少しています。僕はもともとカタンの交渉がさほど好きではないので、この交渉の必要性の減りは歓迎ですが、他人との絡みの減少と感じて嫌う人も多いでしょう。他人との絡みという点では、盤面が広いことやセトルメント自体が移動可能であることなどから、交渉の必要性以外の部分でもカタンの開拓者よりは大分少なめになっています。逆に言えば勝ち目は非常に少ないにも関わらずゲーム全体の進行を遅らせるためだけに生かされている、というような状況は発生し辛くなっているとも言えますが・・・もともとカタンの開拓者たち自体が、そのような状態になっても長くても15分くらいの短時間でゲームが終わる、という構造を持っており、あまり勝ち目がない状況でゲームさせられる、という点が気にならないよう作られているため、他人との絡みの減少に関してカタンの開拓者たちが好きな人から高い評価を得られることは少ないでしょう。

 僕個人としては、広大なローマのマップを移動しながら略奪したり占領したりしていくのは楽しく、ルールの複雑さもカタンの開拓者たちと同じく飲み込めてしまえば大したことはない、と思える程度で、他人の手札内容などの記憶の必要性も少ないため気楽に遊べるゲームだと思いました。ただ、気楽に遊べるといっても慣れても90分くらいはかかりますし、その長さ遊ぶにしては戦略に幅広さがあるわけでもなく、戦略に応じて取れる戦術が多いわけでもないため、勝因や敗因が分かりづらいゲームだと思います。そのためカタンの開拓者たちのように終了盤面を見ながら感想戦が行われたり、何度も続けて遊ぼう、というインセンティブが沸いたりすることは少ないでしょう。

 とは言え、まだ遊んだ回数は一度、それも3人で遊んだに過ぎません。もう一度遊ぶなら、こういうことに気をつけてインストしよう、とかこういう戦略を試してみよう、と色々頭の中で巡る思いがあることも事実。今度4人で遊んだ時にまたここでレポートしようと思います。

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